犬のおまわりさんU

「わたくしこの前白雪姫に出演してから、うちの鏡に、この美貌が映らなくて困って
いるのざます。あなた鏡をおもちではない?」
「鏡はもっていませんが・・・ああっ、困った時は魔法地図を開けとマリオネットさ
んに言われておりましただワン。」そういってワンダフル君は魔法地図を開きました。

すると、魔法地図に赤い矢印が浮かんでいます。
赤い矢印に触れると、二人は地図を持ったまま見知らぬ場所に移動していました。


「あっ、ここは釣り場のようですワン。」(ワンダフル)
地図の場所は、どこかで見かけた釣り場のようです。

「あら、わたくし完全に理解したのざます。ここで、水辺に映る美女の再現したらよ
ろしいのざますのね。KJポリスさんごくろうさま。お礼に美魔女ブライドの水辺のポス
ターを届けるざます。おほほほほ。」

「なんだか良く分かりませんが、お役に立てたようですワン。本官は交番にもどりますワン。」(ワンダフル)

ワンダフル君が地図の交番の場所を触ると、いつのまにか交番の前に戻っていました。
「流石魔女の世界ですワン。この地図は瞬間移動出来るのですワン。」(ワンダフル)

交番の中に入ると、机の上に大きなポスターがもう置いてありました。

「ブライドさまの水に映る美魔女ですワン。これは、貼っておかないと祟りがありそうで本官恐ろしいのですワン。目立たない所に貼っておかなくては・・・」(ワンダフル)






次の日になると、つかさちゃんがお昼の差し入れを持ってきました。

「おばばがね、かつ丼は禁止だって言うんだ。ワンダフルを肥満にさせてはいけな
いって言ってたのん。だから、ドックフード丼だよ。」(つかさ)

つかさちゃんは、いっしょに持ってきたサンドイッチをかじりながら帰っていきました。



午後になると、ダチョウを連れた小人の先生が山に帰る道がわからなくなったと帰り道を聞きによりました。

地図を広げると二人はきのこの森にでました。そこに、森の住人のきのこちゃんとめめちゃんがいました。

「そこのカップルさん。小人の先生の住む山をしっていますきゃん?」(ワンダフル)

「うん、掲示板峠から表紙前のインフォメーションセンターを通っていくだのよ。」(めめちゃん)
「白雪姫バス停の看板があるところまで、私たちが、送ってあげるよ。」(きのこちゃん)

「それでは、よろしくお願いしますだワン」(ワンダフル)

「これで無事帰れそうだ。ガチョウを交換してから山にずっと帰れなくて、みんなが
心配しているに違いない。犬のおまわりさん、助かりましたじゃ。」(小人の先生)





小人の先生とめめちゃん、きのこちゃんたちと別れ交番に戻ると、

魔法服を着たちびフォーちゃんがいました。

「あのでしゅね、ちびフォーのお気に入りの魔女帽子が無いのでしゅ。盗まれたのか
もしれましぇん。」(ちびフォー)

「ちびフォーさんの魔女帽子ですね。また地図に赤い矢印が見えますだワン。いっ
しょに行ってみましょうだワン。」







二人はなんだか怪しい建物の前にでました。そこで暫く見張っていると、素敵な帽子
をかぶっているおばあさんがやって来ました。

「やっぱりなのでしゅ〜。ちびフォーの魔女帽を狙っていたのは、おくれしゃんしか
居ませんでしたからね。返してくだしゃい!!」(ちびフォー)

「ちょっと借りただけじゃのに、もう見つかってしもうたのか。とても似合うのに残念じゃなぁ。」(おくれ)

返して貰った魔女帽子を被りご機嫌の様子で、ちびフォーちゃんは

「これはお礼でしゅ。」と納涼病院の狂犬病の予防注射サービス券をくれました。



ワンダフルくんは急いで地図を触り交番に戻りました。

「魔女の森では、パトカーはいらないですワン。しかし、ブライドさまのポスターの
せいで交番とわからなくなるので、やはり、パトカーは絶対無いとダメなのですワン。」

そこへ様子を見に来たおかねばばとおたねばばがいいました。

「ワンダフルや、パトカーならマダムフォーサイスにあるから心配は無用じゃぞ。」(おかねババ)

「そうじゃな、といっても全部ミニカーだったはずじゃがな・・・」(おたねババ)

「ふぉふぉふぉ、そんなものわしらが魔法で、ワンダフルサイズにしてやるわい。」(おかねババ)

「はい、ありがとうございます。楽しみにお待ちしておりますだワン。」(ワンダフル)





次の日交番に来たワンダフルくんは、交番の横に立派なパトカーが停まっているのを見て喜びました。

「これで、やっと交番らしく見えるのだワン。」(ワンダフル)