ホレのマリオネットおばばさん その2 |
リンゴの木が「私のリンゴの実たちを落として欲しいんだよ。」と言うと「落ちてる リンゴは美味しくないとつかさちゃんが言ってたのでしゅ〜。」(ちびフォー) と自慢げに言い返して歩いて行きました。 そしてホレのマリオネットおばばさんの家に着きました。 妹もホレのおばばさんの家で働くことになりましたが、この妹は働くのが嫌いなので、 まったく働きません。 「ここのおはばしゃんはとっても怖いお顔ちてましゅねぇ。かなり老けてるのでしゅ」 「それに、こんなボロ布団をふったら、ダニが飛んでしまうのでしゅょ。花粉症も悪化しゅるのでしゅ。」(ちびフォー) それから数日何もせず寝て暮らした妹は、ホレのマリオネットおばばさんに言いまし た。 「あたち、そろそろあきたのでおうちに帰るのでしゅ〜。あたちは金貨を貰いにここに 来たのでしゅから早く金貨をくだしゃいな。」(ちびフォー) すると、ホレのマリオネットおばばさんは、妹を門のところへ連れて行き、扉を開け ました。 「本来ならここでお前に罰を与えるところじゃが、私はホレはホレでもマリオネットお ばばじゃから。ホレの魔女のように、まっ黒なドロドロの松ヤニなどかけたりせぬわ。 」 (マリオネットおばば) 「げー!あたちって 本当は、まっ黒なドロドロの松ヤニをかけられる最後なんでしゅ か?」(ちびフォー) 「おお、そうじゃよ。今回は、お前が働かないから人間界に雪が降らなかった。そのせ いで気候が変動して、この世界に大雪が降ってしもうた。だからお前の家は雪で埋まっ てしまっておるぞ。」(マリオネットおばば) そうホレのマリオネットおばばさんは言いながら 「しかたない、これを持って帰るのじゃ。」と雪かきスコップを渡してくれました。 家に送り帰されるとホレのおばばさんの言ってた通り、雪ですっぽり家は埋まっておりました。 「おかあしゃーん、お姉しゃーん。」(ちびフォー) かすかに家の中から声が聞こえてきます。 「玄関のドアが雪で開かないんだよ〜おまえ、金貨はもらえたのかい? それと、ここから 出られるように助けておくれぇ〜。」(トットちゃん) 「金貨は貰えなかったでしゅ。それにこんな沢山の雪かきなんて疲れましゅからいやでしゅょ〜。」(ちびフォー) 「まったく手ぶらで帰ったうえ、働けないなんて。このままじゃ、お前はごはんも食べ られないし家にも入れないんだよ!! それでもいいのかい!!」(トットちゃん) 妹はしぶしぶ雪かきを始めました。 「よいしょ。こらしょ。雪は重いし疲れるのでしゅ。」 「でも、生まれて初めての労働なのでしゅからねぇ〜大雪には雪かきスコップはやっぱり役に立ちま しゅね。長靴も欲しかったのでしゅが・・・今回もたくしゃん学んだのでしゅ〜。」(ちびフォー) やっと開いたドアからお姉さんが出てきて言いました。 「沢山働いて偉かったね。これは今日の労働分のお金ですよ。」(ギンガムちゃん) と妹に金貨を一枚あげました。 少しは反省したお母さんと妹に、優しいお姉さんは持ち帰った金貨を分けて、仲良く暮らしました。 (妹は、ぶつぶつ文句を言いながらですがちゃんとお手伝いしてますよ。) もしかしたら、ホレのマリオネットおばばさんを怒らせるとまた大雪が降ってしまうのかもしれません。 スコップは準備しておくにこしたことはありませんね。 くわばらくわばら おしまい |